不動産売買契約を済ませ、その10日後に内覧をし、修繕箇所の確認等を行いました。不動産売買契約の前に、モゲチェックを済ませて、事前審査を通っていたことで、安心していたのですが、本人たちの日程に関する認識不足のため、あてにしていた銀行から借りられないことが判明したのが、引き渡し20日前でした。
【金銭消費貸借契約編】
登場人物
- もちろんわたし
- めめ(娘)・めめ夫・いっくん(1歳)
- フクロウ博士(不動産会社社員歴38年リタイヤ済・友情出演)
離れて暮らす娘家族(娘夫婦と1歳のいっくん)が、アパート暮らしから戸建て住居に住み替えを検討。
わたしに色々アドバイスを求めてきたときのお話。
「建売住宅内覧編」#8の続きとなります。内覧を終え、いよいよ引き渡しの際の金銭消費貸借契約(金消契約)を待つばかりでした。事前審査をモゲチェックサイトで行い、通っていたことで、引き渡しまでにはスムーズに金消契約ができると思っていたことが落とし穴となりました。
住宅取得の流れ

ここで、住宅を取得するための一連の流れを、どの程度の時間がかかるか、と合わせてご説明します。もちろん、あくまで目安と考えてください。
- 物件探し・金融機関の検討
- 住宅ローンの事前審査申し込み・承認を得る
- 不動産売買契約の締結
- 住宅ローンの本審査申し込み
- 本審査承認
- 金銭消費貸借契約の締結
- 融資実行・物件引き渡し・決済
一つ一つ説明していきます。
1.物件探し・金融機関の検討

自分たちの予算は予め決めていたので、その範囲内で物件は探しました。なので予算の最高額でモゲチェックサイトで検討していました。
物件探しにかける時間はそれぞれです。家庭の事情・状況によって変わります。
2.住宅ローンの事前審査申し込み・承認を得る
- この段階で、買主は「このくらいのローンなら借りられそうだ」という目安を得ます

当時金利が下がったとニュースにもなった三菱UFJの金利0.345%が一番低かったと記憶しています。モゲチェックサイトから事前審査を通り承認されていました。
事前審査は通常、数日~1週間程度で結果が出るようです。
3.不動産売買契約の締結
- 事前審査が通っていたので、購入したい物件の不動産売買契約を売主(今回は不動産会社が売主)と締結をします
- この時点では、まだ不動産の所有権は買主に移転しません。
- 不動産の所有権が売主から買主に移転するのは、「残代金の支払い」と「所有権移転登記」が完了した時点です。
- この際、手付金を支払います。手付金についての詳しい説明は、公益財団法人不動産保証協会様サイトなどを参考にしてみてください。
物件の確定申込から不動産売買契約の期間は状況によりけりですが、めめさん宅は建ててから空き期間があったこともあり、多分ですが(笑)売主希望で短く5日間でした。一般的には、1週間~2週間程度のようです。
4.住宅ローンの本審査申し込み
- 売買契約締結後、正式に住宅ローンの本審査を金融機関に申し込みます
- この際、売買契約書や重要事項説明書など、購入物件に関する詳細な書類を金融機関に提出します
なぜ、売買契約の後に本審査の申し込みをするのか?
本審査では、申込者の情報だけでなく、購入する不動産そのものの担保評価が非常に重要になるためです。金融機関は、その物件が担保として適切かどうか、いくらの価値があるのかなどを詳細に審査します。そのため、売買契約が締結され、購入物件が確定した後に本審査が行われるのが自然な流れとなります。
5.本審査承認
- ローンの本審査が通ったことの承認を得ます
申し込み後、審査期間は、約1週間~3週間程度
6.金銭消費貸借契約の締結
本審査承認後~融資実行日の1週間前
7.融資実行・物件引き渡し・決済
引き渡しをされて初めて、引っ越しや家具の搬入などができるようになります。
借りられない!問題勃発
住宅取得の流れでいうと、3の不動産売買契約の締結~4の住宅ローンの本審査申し込みの間で起こりました。
無事売買契約を済ませたのが、10月31日(木)、引き渡し(金消契約)は、11月29日(金)と決まりました。

11月6日(水)、三菱UFJから「大変混みあっているため、年内のお借入れは無理」と言われちゃった!
通常でいけば、多分間に合う日程だったはずなのですが、多分ニュースで金利の引き下げが話題となり、年末も近づき、混雑が激しくなったのでしょう。
引き渡しの時期を延ばしてもらうことも叶わず、自分たちでなんとかしようと、つなぎ融資を調べたり、事前審査なしで借りられるところを調べたりしました。
結局、つなぎ融資も申し込みから1ヶ月かかると言われ、事前審査なしのところでも、お借入れまで最低1ヶ月と言われてしまったようです。
不動産会社から融資先の紹介や推奨があるのは一般的
- 提携ローン(不動産会社提携ローン)
- 不動産会社が特定の金融機関と提携している「提携ローン」の紹介
- 一般的な金融機関の紹介
- 単に複数の金融機関を紹介
- 不動産会社のメリット
- 金融機関から紹介手数料などが支払われるケースも考えられる
- 買主が確実に住宅ローンを借り入れ、決済が無事に完了する

不動産会社からの融資先の推奨は、手続きが楽になるなどのメリットがある一方で、必ずしもそれがご自身にとって最も有利な選択肢とは限りません

それで自分たちで調べて、一番金利の低い銀行で事前審査を行いました

ただ、その時、不動産会社の担当さんから、こちらも〇銀行に事前審査を出して良いか聞かれてて、それはOKを出していました
結局、11月11日(月)、不動産会社で事前審査をしていた銀行に本審査の申し込みをし、11月21日(木)に無事、承認されましたが、金利は、当初考えていた0.345%→0.75%と、高くなってしまいました。
金銭消費貸借契約
11月21日(木)、ローン審査が無事承認され、11月25日(月)に金銭消費貸借契約を締結することになりました。融資実行日は、11月29日(金)でなんとかギリギリ間に合いました。
金銭消費貸借契約(金消契約)とは
金銭消費貸借契約(きんせんしょうひたいしゃくけいやく)は、「金消契約」と略されることが多く、住宅ローンを借りる人(借主)と金融機関(貸主)が、住宅ローンの貸し借りに関する具体的な内容を定めて結ぶ契約のことです。
- 借入金額
- 金利(金利タイプ、金利変動ルールなど)
- 返済方法(毎月返済額、ボーナス返済の有無など)
- 返済期日
- 返済用口座
- 遅延損害金など、返済が滞った場合の取り決め
- 担保に関する事項(抵当権設定契約と同時に行われることが多い)

この時点での不動産の持ち主は、まだ売主です。
買主と金融機関との間で、住宅ローンを借り入れる約束を交わしているだけで、まだ、実際にお金は動いていません。
物件の引き渡しと融資実行日
11月25日(月)金消契約を締結し、11月29日(金)引き渡しとなり、「娘、家を買う」の終結となりました。
融資実行日(決済日)とは
- この日に、金融機関から買主の口座に融資金が振り込まれ、その資金で売主へ残代金が支払われます。
- 同時に、物件の引き渡しが行われ、司法書士が法務局に所有権移転登記を申請します。
- この「融資実行日(決済日)」をもって、不動産の持ち主は売主から「買主」へと正式に変わります。
不動産の所有権について

融資を受けていても、不動産の所有権は銀行ではなく、あくまで「買主」にあります。
銀行は、買主に対して住宅購入資金を貸し付ける立場であり、不動産そのものの所有者になるわけではありません。
銀行が持つのは「抵当権(ていとうけん)」という権利です。
抵当権とは、金融機関(銀行)が住宅ローンを貸し付ける際に、万一、買主がローンの返済を滞納した場合に備えて、その不動産を担保にする権利のことです。
このように、不動産を購入しためめ夫が「所有者」であり、銀行はローンの担保として「抵当権」を設定している、という関係性になります。ローンを完済すれば、この抵当権は抹消されます。
これでなんとか、一生に一度かもしれない、大きな買い物「家を買う」騒動?(笑)がひと段落。と思いきや、まだまだ、やることは山積みです。庭は土だけ状態、窓に雨戸や防犯フェンスがない、玄関外回りの見栄え、それから内装は・・・etc. その前に大仕事、アパートの退去・引越しがありました。
🔙 「娘、家を買う」は、これで終結となりますが、その後の騒動は、また後日(笑)

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